学芸にゃーど。

BighistoryやSapience的考察からヒト、科学、学習、言語、芸術、心、脳などについて思考する"更新型"メモ/ノートです📖 よって、グルーミング用の旬な時事ネタはないです…か?

ダイアモンド博士の“ヒトの秘密” まとめ:原書まとめ⇒TVまとめへ

事情によりだいぶ遅れました💦ちょうど今日(ダイアモンド博士が金曜だったから勘違い💦日曜でした)
NHKスペシャル シリーズ「人類誕生」が始まるということで頑張って終えました💦


原書では最終章ですべてをまとめて振り返ります。


その前にもう一度ダイアモンド博士のいう第三のチンパンジーとはについて簡単に見てみましょう⇒There are not one but three species of genus Homo on Earth today: the common chimpanzee, Homo troglodytes; the pygmy chimpanzee, Homo paniscus; and the third chimpanzee or human chimpanzee, Homo sapiens. Since the gorilla is only slightly more distinct, it has almost equal right to be considered a fourth species of Homo.  (p.20)
今日地球上にいるホモ属は1種でなく3種なのです:チンパンジーボノボ第三のチンパンジーであるヒトです。ゴリラはちょっと違うんですが4番目と考えても良いかもしれないでしょう。因みに松沢哲郎博士はヒト科4属(チン[ボノボ含む]、ヒトゴリラそしてオランウータン)を提唱しておられます。⇓参考記事
ヒトの進化の隣人達 シングルマザー、イクメンパパそして嫁入り 追加リンク:あの動物番組のヒト用擬人化のうら - 学芸なーど。

画像:seimeishi より


The first indications that our ancestors were in any respect unusual among animals were our extremely crude stone tools that began to appear in Africa by around two-and-a-half million years ago.
まず我々の先祖が他の生きもの達と違って普通じゃなかったと示唆される最初のことは「アフリカで250万年ごろ前に極めて原始的な石器が登場し始めた」ことでしょう。
Among our closest relatives, in contrast, the pygmy chimpanzee and gorilla do not use tools, while the common chimpanzee occasionally makes some rudimentary ones(tools) but hardly depends on them for its existence.
近い親戚のボノボやゴリラは道具は使わない、チンプは時折初歩的な道具を使うのですがそれが彼らの存在に関わるほどのことでもないのです。
Nevertheless, those crude tools of ours did not trigger any quantum jump in our success as a species.
でもこの原始的な道具もこの時点ではヒトとしての劇的な飛躍とまではいかなかったのです。
For another million-and-a-half years, we remained confined to Africa.
それから150万年間ほどは”我々”はアフリカに閉じこもったままだったのです。
Around a million years ago we did manage to spread to warm areas of Europe and Asia,
100万年ほど前ペキン原人やジャワ原人になったとされるホモエレクトスは何とか温暖なヨーロッパとアジアに広がっていきました。参考記事追加2018/4/9⇓
NHKスペシャル シリーズ「人類誕生:1回目」私的気付き部分のみ - 学芸なーど。
thereby becoming the most widespread of the three chimpanzee speries but still much less widespread than lions.
結果、ヒトは3種類のチンプのうち一番拡散した存在となりましたが、まだライオンほどは世界中に拡散していませんでした。⇒ライオンは世界中にいた👀

 
Our tools progressed only at an infinitely slow rate, from extremely crude to very crude.
その後道具は超スロースピードで超原始的なものから原始的なものに進化していました。
By a hundred thousand years ago, at least the human populations of Europe and western Asia, the Neanderthals, were regularly using fire,
10万年前までに少なくともヨーロッパと西アジアのヒトとネアンデルタール人たちは定期的に火を使っていました。
but in other respects we continued to rate as just another species of big mammal.
しかし、別の見方をすると、我々はだだの大型哺乳類の別種程度の状態が続いたのでした。
We had developed not a trace of art, agriculture, or high technology.
もちろんまだ、アートの痕跡や高度な技術もなかったのです。
It is unknown whether we had developed language, drug addiction, or our strange modern sexual habits and life-cycle,
そのころに言語や薬物依存や、奇妙な性習慣やライフサイクルを発達させたのかわかりません。
but Neanderthals rarely lived beyond the age of forty and hence may not yet have evolved female menopause.
でもネアンデルタール人は40歳を超えて生きるものはいなかったようですし、よってネアンデルタールの女性の月経周期に進化がもたらされたようにも思えません。
Clear evidence of a Great Leap Forward in our behaviour appears suddenly in Europe around 40,000 years ago,
偉大な大躍進”が我々の行動に突如明らかに表れたのは40,000年ほど前のヨーロッパでのことです。
coincident with the arrival of anatomically modern Homo sapiens from Africa via the Near East.
偶然にも解剖学的現生人類(AMH)がアフリカから近東を経由してヨーロッパに到達した時期と重なります。
At that point, we began displaying art, technology based on specialized tools, cultural differences from place to place, and cultural innovation with time.
この時点で我々はアート特殊な道具で作った技術や場所によって異なる文化差や文化的イノベーションを時が経つにつれ示し始めました。
This leap in behaviour had undoubtedly been developing outside Europe, but the development must have been rapid,
この飛躍は疑いもなくヨーロッパの外から発達してきましたが、その発達具合は急速なものだったに違いありません。
since the anatomically modern Homo sapiens populations living in southern Africa 100,000 years ago were still just glorified chimpanzees, judging by the debris in their cave sites.
10万年前の南アフリカに住むAMHは洞窟のがれきなどの調査からすると
まだちょっと背伸びしたチンプほどだったのですから。
Whatever caused the leap, it must have involved only a tiny fraction of our genes, because we still differ from chimps in only 1.6% of our genes, and most of that difference had already developed long before our leap in behaviour.
どんなことが飛躍を引き起こしたかにせよ、我々の遺伝子のわずかな断片が関わっていたことには間違いないでしょう。我々ヒトは1.6%しかチンプと遺伝的に違わないのです。その違いの多くはすでに我々の飛躍のずいぶん前から起こっていたのですから。
The best guess I can make is that the leap was triggered by the perfection of our modern capacity for language.
我々の言語能力がほぼ整ったことが飛躍の引き金になったのかもしれません。


Although we usually think of the Cro-Magnons as the first bearers of our noblest traits, they also bore the two traits that lie at the root of our current problems: our propensities to murder each other en masse and to destroy our environment.
さて、クロマニヨン人(約4万 - 1万年前)は我々の崇高な軌跡を持つちょっと前のヒトと考えがちですが、彼らも我々現代のヒトが持つ問題に根ざした2つの特質を持っていたのです。大量虐殺と環境破壊へ向かう傾向があったことです。
Even before Cro-Magnon times, fossil human skulls punctured by sharp objects and cracked to extract the brains bear witness to murder and cannibalism.
クロマニヨン以前ですら、鋭い物体で穴があけられたり、脳を引き出すように割れ目がのある頭蓋骨の化石が見つかっていて殺人やヒト食いの証拠とされています。
The suddenness with which Neanderthals disappeared after Cro-Magnons arrived provides a hint that genocide had now become efficient.
クロマニヨン人のヨーロッパへの到来後に突如姿を消したネアンデルタール人のことを考えると大量殺戮が浮かび上がります。⇒これについては一理あるようですが、本当の原因は謎です~


At the end of the last Ice Age around 10,000 years ago, the pace of our rise quickened.
氷河期の終わりごろの10000年前、我々ヒトの隆興のペースは加速化しました。
We occupied the Americas, coincident with a mass extinction of big mammals that we may have caused.
アメリカ大陸を支配し大型の生きものの大絶滅も起こり/起こしました。
Agriculture emerged soon thereafter. Some thousands of years later, the first written texts start to document the pace of our technical inventiveness.
農業がすぐこのころ始まり、数千年後には文字によって技術開発のことも書き記されるようになりました。
They also show that we were already addicted to drugs, and that genocide had become routine and admired.
そういった書面からわかることは我々ヒトはすでにドラッグ中毒であった、大量殺戮が日常的で好意的ですらあったとうことです。
Even if every human now alive were to die tomorrow, the damage that we have already inflicted on our environment would ensure that its degradation will continue for decades.
こういったことが現在でも続いている中、悲観論として全現存のヒトが明日絶滅したとしても、我々が自然環境に与えたダメージからすると悪化は数十年は続くと思われます。
※were to~:かなり低い確率で~としたら
The bitter last sentence that concluded Wichmann's last volume was, 'Nothing learned, and everything forgotten!' Despite' all the grounds I have mentioned for being equally cynical about humanity's future, my view is that our situation is not hopeless.
オランダの探検家ウィッチマンが言う「何も学習されず、全ては忘れられる」といった人類の未来への悲観もあるのですが全く見込みがないわけではありません。
We are the only ones creating our problems, so it is completely within our power to solve them.
繰り返しになりますが、「我々ヒトが我々の問題を作り続けているのです。だからその解決も完全に我々の手中にあるのです。」


その解決のヒントは⇓
While our language and art and agriculture are not quite unique, we really are unique among animals in our capacity to learn from the experience of others of our species living in distant places or in the distant past.
我々ヒトの言語(ベルベットモンキーの例)芸術(象やチンプのお絵描きの例)農業(ハキリアリの例)はそれほどユニークなものではないというのは十分お分かりになったと思います。我々ヒトの本当のユニークさは地理的に遠く離れたヒトや時間的に遠く離れたヒトの経験から学ぶ脳力を有しているところにあるのです。⇒山極ゴリラ博士と同じ見解ですね。参考記事:🦍ゴリラ社会から考えるヒト社会そしてAI📺 KBS+現代思想+講演まとめ+α ⇒プチ追加有3/5 - 学芸なーど。


原書の総まとめとして⇓
Yet Bismarck still considered it worthwhile to write his memoirs, to draw lessons from history, and to dedicate his memoirs 'to [my] children and grandchildren, towards an understanding of the past, and for guidance for the future'.
…ドイツの政治家ビスマルクは誰よりもヒトの不の財産を見てきたにもかかわらず、その回顧録を書き残し、歴史から教訓を学び、それらを子供や孫に捧げることが、いにしえへの理解とこれからへの手引書になる価値があると考えました。
This is also the spirit in which I dedicate this book to my young sons! and their generation.
私(J.ダイアモンド)が私の息子とその世代の子達にこの本を捧げるのも同じ理由ですです!

原書シメのことば⇓
 If we will learn from our past that I have traced, our own future may yet prove brighter than that of the other two chimpanzees.
我々が私(J.ダイアモンド)がこの本で辿ってきたように過去から学ぶのであれば、
我々ヒトの未来は他の2種のチンプとは違ってやがて明るく輝くかもしれません


 引用:~The Third Chimpanzee: The Evolution and Future of the Human Animal,p.362-368~

生命の根っこの部分を忘れがちな現生人類ヒト、豊富な根っこの再生間に合うのか?!


但しその学びがないと進化(何を持って進化かというテーマはまたいつか)でなく退化も待っているというのがETVの最終回最後のことばにありましたということで⇓


TV版最終回の総まとめ⑬パートへ
「進化の観点だけなら長いことしてる”戦争”は生きもの性質と言えるかもしれませんが、
生きものは遺伝子を残すために行動選択しますが、ヒトが一番違うところはモラルによる道徳的選択ができるというところです。また浮気や乱交をすれば種としては繁殖しますが牢屋に入る羽目になります。勝手に他の縄張りを侵せば法廷で裁かれます。」 


ETVでのダイアモンド博士のまとめ
ヒトは遺伝子の拡散だけをやめて、モラルによってどう行動すると決めた!


チンプとヒトの1.6%(測定法については諸説あり⇩)の遺伝子の違いから始まったこの授業の本当に最後の閉めは希望で終わりましょう。ということでのダイアモンド博士の希望的観測は⇓
この10-20年で地球外生命体の証拠は見つかる!?
マンモスの再現!!(ネアンデルタール人も言及してそれには倫理的問題が。。。と言ってましたがもっとそれ以前に議題にあがる?)


ETVオーラスシメ⇓
皆さんの行動が世界を決めるのです、人生も同じです。


皆さんが喜んで暮らしたいと思う世界を作れるのですよ❢


ETV版は「第三のチンパンジー」の簡略版「若い読者のための第三のチンパンジー: 人間という動物の進化と未来」を基に構成されましたが、ダイアモンド博士のメッセージのコアは原書を書いた30年前(受講生はまだ生まれていない)と同じですね。


Anyway,Thank you Dr.Diamond!!
Wanna have a class like U in a near future!



あとがき…
ETV最終回のBreaktime Talk:
ある生徒からの質問で「我々ひとの存在意義や目的は何でしょうか。」に対して
"Most of people don't like this answer but we don't have any purpose here...."とさすが生物学者という返答でNHKはどうここを翻訳するのかどぎまぎして日本語版を見ると何かうまい具合にさらっといってましたね。でもダイアモンド博士の違うところは「ヒトはその目的や意義を持つことが出来る、それは、ヒトのため、生きもののため、地球のためなどです。」博士は妻や子供のために目的や意義を持って果たせてhappyだったと言ったのが印象的でした。



参考欄:
チンパンジーとボノボ分岐について⇩

測りやすい部分だけで計測した?⇩

Nature 2004/5によると コーディング(生命のもとであるたんぱく質を創る)DNAは80%も違うという見解を出しています。


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